菅原会計事務所ブログ
2017年1月 4日 水曜日
年頭所感(2017)

さて、もう何年も耳にしているフレーズがあります。「デフレからの脱却と景気回復は道半ば」というものですが、道半ばではなく挫折しているのではないかと思えてなりません。いまだにアベノミクスに期待を抱いている人がどれほどいるのでしょうか?昨年は、参院選目当ての軽減税率という世紀の愚策をはじめとするばら撒きが行われ、極めつけは消費税の増税再延期が決まりました。消費税増税を再延期するのであれば軽減税率など拙速に導入すべきではなかったはずです。また、経済成長第一に掲げてきたにもかかわらず景気回復に至らず増税再延期に至ったことのろくな総括もありませんでした。
一方で英国のEU離脱、トランプ米次期大統領の誕生とポピュリズムが台頭し反グローバル的な考え方が支持を得ています。タックスヘイブンで行われている租税回避などは許しがたい行為ですし、このようなグローバル化によるひずみは是正すべきでしょう。しかし、グローバル化した経済に対し後戻りしては何らのメリットも得られないと考えられます。簡明で公平な税制こそ必要なのであって、国際間の法人税率の引き下げ競争のごとき愚策はやるべきではありません。
日本も経済政策の見直しとグローバル化に対応した税制の構築が欠かせないところです。そして高齢化社会への対応として社会保障と税の再見直しが必要と考えています。
事務所としての今年の目標は、相続対策業務の充実に注力していきたいと思います。特に高齢化による認知症対策として、遺言・任意後見制度・家族信託の手法を駆使して早めの手当てを提案してまいりたいと考えています。また、昨年は、何年振りかで税務調査(意見聴取も含め。)が1件もありませんでした。これは税務調査対策への長年の取り組みが功を奏したものと考えています。なお一層業務の効率化・節税・税務調査対策へ取り組み、顧客満足度の高い事務所として評価していただけるよう精進してまいります。
一方課題ですが、広告を含めた営業面の強化が、全くできませんでした。将来相続税と並ぶ柱となる業務の開発もアイデアのみで放りっぱなしです。今年は一歩ずつでも進めていきたいと思います。
個人の目標としては、ここ何年か目標倒れに終わっている地方創生の応援を考えていきたいと思います。平成28年度に創設された企業版ふるさと納税や今年度拡充される地方拠点強化税制の情報発信を行っていきたいと思います。
また、肉体的にも目標倒れに終わってしまっているので体幹部を強化しウェストや尻回りを太くします。「筋肉再生」が今年のテーマです。
本年が皆様にとって実り多き年でありますよう祈念申し上げます。
投稿者 菅原会計事務所