菅原会計事務所ブログ

2015年5月26日 火曜日

「借地権」その7・・・相当の地代と自然発生借地権

相当の地代の改定の有無と自然発生借地権

1、相当の地代の改定の届け出
  権利金の授受に代えて相当の地代を支払うことを約して土地の賃貸借を行った場合には、原則的には地代額を地価の変動に合わせて改定するか否か(改訂型または据え置き型)選択し、所轄税務署に「相当の地代の改定方法に関する届け出書」を提出することとされています。
 なお、地代の改定届出書の提出がなかった場合には、据え置き型を選択したものとみなされます。

2、相当の地代の据え置きと自然発生借地権
 相当の地代について据え置き方式を選択し、地価の上昇に応じて地代の値上げを行わなかった場合には、次第に地代率が低下し、借地人側に借り得部分(自然発生借地権)が生じることになります。法人税法上、この自然発生借地権については一種の評価益とも考えられることから直ちに課税が行われることはありません。
 その代わり、底地と一緒に譲渡する場合及び借地権の返還等により、借り得部分が顕在化されるときに課税されることになります。

3、相当の地代の改定
 地価の上昇に応じて相当の地代の額を改定すると定め、その旨を所轄税務署に届け出たときは、常に相当の地代が支払われていることとして扱われるので権利金の認定課税はありません。そして、実際に地代の改定が行われなかったとしても地代が改定されたものとして地主に地代の認定課税が行われます。
 なお、地代の改定は毎年行う必要はなく、おおむね3年以内の期間ごとに改定すればよいとされています。

4、権利金と地代の相関関係と地代の改定方式
 権利金と相当の地代の相関関係については、おおむね二つの考え方があります。第1は、相当の地代の額のうち、一般の地代水準を上回る部分は権利金の分割払いであるという考え方です。もう一つは、権利金と地代の逆相関関係に着目して、高額な地代を収受することのできる地代はそれだけ経済価値が高いのであるから、権利金を収受する必要はないという考え方です。
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2015年5月25日 月曜日

「借地権」その6・・・土地帳簿価額の損金算入

「借地権」その6は、土地帳簿価額の損金算入他を取り上げます。

土地帳簿価額の損金算入(令138条)
建物又は構築物の所有を目的とする借地権または地役権が設定された場合には、その土地の利用は著しく制限を受け、実質的には所有権の一部の部分的な譲渡があったと考えられる場合があります。このような部分的な譲渡があったと考えられる判断基準は明確に線を引くことが困難であるので、法人税ではこれらの権利の設定に伴って土地の減価割合が5/10以上となるときは、土地の帳簿価額のうち次の金額は、その設定があった日の属する事業年度の損金の額に算入します。
    
1、要件・・・土地の部分譲渡とみなす(経済的利益・圧縮記帳など)
(1)建物または構築物の所有を目的とする借地権(地上権または土地の賃借権)の設定
地役権(特別高圧架空電線の架設、特別高圧地中電線の敷設等のために設定されたもので建造物の設置を制限するものに限られる。)の設定
(2)地価の下落割合が5/10以上・・・
土地の減価割合 = 設定直前の土地の価額-設定直後の土地の価額
                                   設定直前の土地の価額

2、損金算入額
                                           借地権等の価額
損金算入額 = 設定直前の土地の帳簿価額×
                                             設定直前の土地の価額

特別の経済的利益(令138条②③)
権利金の授受に代え、借地人から通常の金銭の貸付に比し特に有利な条件による金銭の貸付その他特別の経済的利益を受けたときは、その特別の経済的利益を借地権の設定対価として取り扱うこととされます。
1、適用要件・・・土地帳簿価額の損金算入の要件を満たしていること
2、特別の経済的利益・・・(加算・留保)五(一)には土地調整勘定と記載
 ①無利息貸付の場合
 貸付を受けた金額 - 貸付を受けた金額 × 貸付を受けた期間に対応する通常の
                       利率の5/10に相当する複利現価
 *この場合の通常の利率とは、国税庁から公表される評価通達4-4に規定する基準利率によります
 ②低利貸し付けの場合
貸付を受けた金額 - 貸付を受けた金額 ×(通常の利率-約定利率)の5/10に               相当する複利現価
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2015年5月22日 金曜日

(後編)地方拠点強化税制を創設へ!

税額控除における控除税額は、当期の法人税額の20%が上限となります。以下の記事をご覧ください。

/blog/images_mt/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E6%
8B%A0%E7%82%B92.pdf
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2015年5月21日 木曜日

(前編)地方拠点強化税制を創設!

2015年度税制改正において、人口の東京への過度な集中を是正するためには、地方の企業において雇用の場を確保し、人材を定着させることが必要と明記されました。以下の記事をご覧ください。

/blog/images_mt/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E6%8B%A0%E7%82%B91.pdf
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2015年5月20日 水曜日

「借地権」その5・・・使用貸借

「借地権」その5は、使用貸借による場合他を取り上げます。

(2)使用貸借契約による場合
  権利金の認定見合わせは使用貸借契約により他人に土地を使用させた場合にも適用されます。むしろその趣旨からすれば権利金の認定見合わせは使用貸借のための制度であるといえましょう。この場合も、権利金の認定に代えて相当の地代が認定されます。相当の地代と実際の地代との差額が、土地所有者に贈与(通常寄付または役員報酬)されたものとして取り扱われます。
使用貸借は無償による資産の貸借ですが、民法で認められた制度です。無償であるからと言って税務上だけとはいえ全く否定することもできません。使用貸借による権利金の認定見合わせは、法人税の課税上も使用貸借があり得るとの前提のもとに、現実的解決を図ったものといえます。

(3)通常権利金を収受しない土地使用(13-1-5)
 借地権をめぐる課税は、権利金を収受する慣行のあることが前提となっています。また、権利金の認定課税は実際に収受していない権利金に課税するものであることから、権利金額が僅少なものについてまで認定を行うのは不適当と考えられます。そこで、土地の使用の目的が、物品、資材置き場、駐車場等土地の更地使用の場合や、仮営業所・プレハブ等簡易な建物の敷地としての使用など明らかな短期の賃貸借の場合には、権利金の認定課税は行われません。また、共同ビルを建築する場合で、その敷地にかかる権利と床面積の権利割合がおおむね等しい場合や、相殺的性格があるため経済的合理性が認められる土地の賃貸借等についても同様です。
 また、課税実務上権利金を収受する慣行があっても相続税評価上の借地権割合が3割未満とかなり低い場合には権利金の認定はしないよう取り扱われています。
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