菅原会計事務所ブログ

2017年7月26日 水曜日

平成29年度税制改正 個人所得課税編②

「リフォーム減税の拡充」
1、概要
 既存住宅(特定の増改築等含む)の耐震改修・省エネ改修に加え、一定の耐久性向上改修工事を実施した場合、ローンの利用による減税額(税額控除)は最大62.5万円、自己の資金による場合は最大50万円となる措置が講じられています。
 また、固定資産税(工事翌年度)も3分の2減額になります。
 一定の耐久性向上改修工事とは、50万円を超える工事で、①小屋裏、②外壁、③浴室、脱衣室、④土台、軸組等、⑤床下、⑥基礎若しくは⑦地盤に関する劣化対策工事又は給排水管等に関する維持管理・更新を容易にするための工事で、認定を受けた長期優良住宅建築等計画に基づくものであること等、です。
2、適用時期
 この改正は、増改築等をした居住用家屋を平成29年4月1日から平成33年12月31日までの間に自己の居住用に供した場合に適用となっています。

「サービス付き高齢者向け賃貸住宅について」
1、割増償却制度の廃止
サービス付き高齢者向け賃貸住宅の割増償却制度は適用期限の到来をもって廃止となります。
2、固定資産税の減免
また、固定資産税の減免措置について、対象となる家屋の戸数要件を10戸以上(現行:5戸以上)とし、床面積要件の上限を210㎡以下(現行:280㎡以下)に引き下げた上、その適用期限を2年延長しました。

「医療費控除・医療費控除の特例の添付書類の見直し」
今回の改正で、医療費控除又セルフメディケーション税制の適用を受ける場合の添付書類が、現行の「医療費の領収書又は医薬品購入費の領収書の添付又は提示」から「医療費の明細書又は医薬品購入費の明細書」に変更されました。

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2017年7月12日 水曜日

平成29年度税制改正 個人所得課税編①

 平成29年度税制改正の「個人所得課税」について、主な改正項目につき、内容を確認観してみます。

「配偶者控除等の見直し」
1、 趣旨
配偶者が就業時間を調整する傾向が最低賃金の引き上げとともにさらに強まるのではという懸念に対し、働き方改革の一環として、働きたい人が就業調整を意識せずに働くことができる環境づくりに寄与する観点から配偶者控除等の見直しが行われました。
2、 概要
(1)配偶者控除
 配偶者控除については、合計所得金額1,000万円を超える居住者については、適用できないこととし、居住者の合計所得金額が900万円を超えると38万円(老人配偶者48万円)の控除額が徐々に縮減し、1,000万円超ではゼロになる、3段階で逓減する仕組みになっています。
(2)配偶者特別控除
 また、配偶者特別控除ですが、配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下でも9段階で逓減しながら控除が受けられますが、上記の居住者の合計所得金額に応じて控除額も変わってきます。
 例えば、居住者の合計所得金額900万円以下で配偶者の合計所得金額が95万円超100万円以下であれば26万円の控除、となっています。
3、適用時期
 この改正は、平成30年分以後の所得税からの適用となっています。

「積立型の少額投資NISAの創設」
1、 趣旨
現行のNISAでは積立型の投資に利用しにくいことを踏まえ少額からの積立・分散投資を促進する目的で積立NISAが創設されました。
2、 概要
制度の内容は、積立投資限度額年間40万円、期間20年、その間の配当、譲渡等は非課税、但し、譲渡損はないものとする、です。現行のNISAとは選択適用となっています。
3、 適用時期
  上記改正は、平成31年分以後の所得税からの適用とされています。
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2017年6月28日 水曜日

平成29年度税制改正 法人課税編 その6

「中小企業の軽減税率の延長
1、 趣旨
 経済は緩やかな回復基調にあるものの、外部環境変化の影響を受けやすい中小企業にとっては予断を許さない状況が続いています。このような中小企業の財務基盤の安定・強化を図るため軽減税率が延長されました。
2、 概要
中小企業者等の年800万円以下の所得金額の税率(本則19%、租特15%)は2年間延長されました。 
3、 適用時期
平成31年3月31日までに開始する事業年度まで適用されます。

「ベンチャー投資促進税制の見直し・延長」
1、 趣旨
  地方におけるベンチャー企業への投資を活性化させ、当該企業の成長を促すため、ファンドの出資規模要件を従来の半分に緩和するなどの適用要件を見直すとともに、適用期限を1年延長します。
2、 概要
(1) 適用期限を1年延長します。
(2) 投資損失準備金の積立率を80%から50%に引き下げます
(3) 認定ファンド規模要件を20億円以上から10億円以上へ引き下げます
(4) 下記の要件を追加します。
ファンド全体の投資額のうち5割以上を地方に所在するベンチャー企業に投資すること
ファンドが地方投資担当者を設置することその他

3、 適用時期
平成29年4月1日から平成30年3月31日までの間に認定を受けるファンドへの出資について適用されます。



「円滑・適正な納税のための環境整備」
 円滑・適正な納税のため、次の3点について手続の簡素化が行われます。
 
(1)異動届出書の提出先の見直し
たとえば、法人税の納税地に異動があったときに提出する届出書について、異動前の納税地の所轄税務署長に提出すれば、異動後の納税地の所轄税務署長への提出が不要になります。
(2)設立届出等の添付書類の見直し
法人の設立届出書などの提出時に、登記事項証明書の添付が不要になります。
(3) 申告要件の見直し
研究開発税制などについて、納税者の立証すべき事項及び当初申告要件が明確化され、要件を満たせば控除額を変更できることを明らかにすることで、税務署長が増額更正する場合に連動的に控除額が増額できることになります。
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2017年6月21日 水曜日

平成29年度税制改正 法人課税編 その5

「中小企業特例対象の厳格化
1、趣旨
 多額の所得を得ていて財務基盤が脆弱とはいえない企業が中小企業向けの特別措置の適用を受けている例が見受けられます。このような状況は財務基盤が脆弱な中小企業を支援するという特別措置の趣旨に反することから、対象が見直されました。
2、概要
中小企業であっても、平均所得金額(3年間)が年15億円を超える事業年度の法人税関係の中小企業向けの各租税特別措置について適用は停止することとされました。
3、適用時期
 この改正は、平成31年4月1日以後に開始する事業年度からの適用です。

「中核企業向け投資促進税制の創設」
1、 趣旨
 地域経済を牽引する地域中核企業による、地域経済に波及効果のあり高い先進性を有する新たな事業への挑戦を促すための投資促進税制を創設します。
2、 概要
事業主が地域中核事業計画(仮称)を策定(都道府県の認定要)し、高い先進性を有すること(国の認定要)を条件に、機械及び備品等を取得した場合、特別償却40%(税額控除4%)、建物等では20%(税額控除2%)の特例措置が新設されています。
3、 適用時期
 「企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律」の施行の日から平成31年3月31日まで適用されます。

「地方拠点強化税制の拡充」
1、 趣旨
 企業の地方拠点の強化及び地方への移転を支援することにより、東京一極集中の是正及び地域経済の活性化を実現することを目的としています。
2、 概要
 「地方拠点強化税制」について下記の見直しが行われました。
(1) オフィス減税の延長
  平成29年4月以降税額控除率が引き下げられる予定でしたが、現行を維持するよう平成29年度も控除率を引き上げました。
(2) 雇用促進税制の拡充
特定業務施設において増加した新規雇用の正社員数に対する税額控除額を一人当たり10万円引き上げ60万円としました。
(3) 移転型の要件緩和
移転型事業の要件が緩和され、地方事業所の雇用者数が増えていれば全体で雇用者数が減っている場合でも移転型事業の要件を満たすこととされました。
  
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2017年6月14日 水曜日

平成29年度税制改正 法人課税編その4「組織再編税制の見直し」

「スピンオフ税制の創設」
1、 趣旨
 企業の機動的な事業再編成を促進する「スピンオフ税制」の創設により、企業が事業環境の変化に合わせ、より効率的な事業形態を選択できるようにして経営者による攻めの経営を推進して企業及び経済の発展を図るため設けられました。
2、 概要
 現行税制では、スピンオフ(特定の事業や子会社を企業グループから切り出して独立した会社とする)に際して、①法人サイドにおいては「譲渡損益(移転資産又は子会社株式)課税」、②個人サイドでは「配当(みなし配当含む)課税」が発生することから、新しい産業への機動的な事業再編ができませんでした。
 そこで、今回の改正では、分割、現物分配にあたって、分割法人又は現物分配法人の株主の持株数に応じて、それぞれ、分割承継法人の株式又は子会社株式のみが交付される場合、その他所定の要件を満たせば課税関係が生じないようにしました。
3、適用時期
 以上の改正は、平成29年4月1日以後に行われる組織再編成からの適用です。

「スクイーズアウトによる完全子法人化を組織再編税制の一環と位置付ける措置」
1、趣旨
 スクイーズアウトにおける課税上の取り扱いについて整合的な体系に見直すことを目的とし、組織再編税制の対象に加えられました。
2、概要
全部取得条項付種類株式の端数処理、株式併合の端数処理及び株式売渡請求による完全子法人化について、株式交換と同じ組織再編税制の一環として位置づけ、企業グループ内の株式交換と同様の適格要件を満たさない場合は、その完全子法人となった法人を、非適格株式交換等に係る完全子法人等の有する資産の時価評価制度等の対象に加えることとなりました。
3、適用時期
 以上の改正は、平成29年10月1日以後に行われる組織再編成からの適用です。

その他
「吸収合併と株式交換の場合の対価に関する要件の見直し」「資産の時価評価制度の見直し」「みなし配当の額が生ずる事由の見直し」・「組織再編税制における適格要件の見直し」などが行われました。
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