確定申告

2017年2月22日 水曜日

28年分確定申告の留意点②株式等の譲渡所得

28年分確定申告の留意点②株式等の譲渡所得

 株式等に係る譲渡所得の課税は、申告分離課税で国税15%(別途復興税有)、住民税5%です。
 しかし、28年1月1日以後の株式等に係る譲渡所得については、上場株式等に係る譲渡所得とそれ以外(一般)の株式等に係る譲渡所得とは区分され、それぞれ別のものとして税額計算がなされます。

●両者の損益通算はできない
 この区分計算の理由は、平成28年分から上場株式等に係る譲渡損失又は譲渡益と一般株式等に係る譲渡益又は譲渡損とが、それぞれ両者間で損益通算ができなくなることによるものです。
 それでは、平成27年分以前の各年分において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額で平成28年分に繰り越されたものについてはどうか、ですが、一般株式等に係る譲渡所得の金額から繰越控除することはできません。
 もちろん、平成28年分における上場株式等に係る譲渡所得の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除することはできます。

●特定公社債等の利子と譲渡損益
 また、特定公社債等の利子や譲渡による所得も平成28年分から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象とされました。
 そして、これらの所得間、上場株式等の配当所得(申告分離課税を選択したものに限る)及び譲渡所得との損益通算並びに特定公社債等の譲渡損失の金額についても確定申告書を連続して提出することにより3年間の繰越控除ができることになりました。
 なお、特定公社債等の償還又は一部解約等により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額については、これを特定公社債等の譲渡所得の収入金額とみなす、とされました。

●特定公社債等とは
 ちなみに、特定公社債等とは、特定公社債と公募公社債投資信託からなり、特定公社債は、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成27年12月31日以前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除く)などの一定の公社債をいいます。
 なお、損益通算及び繰越控除の対象となるものは、金融商品取引業者等を通じて売却する場合など、一定の売却になります。

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2017年2月 8日 水曜日

28年分確定申告の留意点①減価償却

定率法が廃止された減価償却制度に注意!

 2016年度税制改正により、2016年4月1日以後に取得する建物附属設備及び構築物並びに鉱業用減価償却資産(建物、建物附属設備及び構築物に限る)の減価償却方法について、定率法を廃止する見直しがされております。

 したがいまして、建物附属設備及び構築物の償却方法は、定額法のみとなり、鉱業用減価償却資産の償却方法は、定額法又は生産高比例法によることになります。

 例えば、所有する建物附属設備や構築物に対して大規模な改修工事等を行い、資産計上が必要な支出があった場合(資本的支出)には、原則として、既存の減価償却資産と種類及び耐用年数を同じくする減価償却資産を新たに取得したものとして減価償却を行い、定率法や旧定率法を適用する建物附属設備や構築物に対して、2016年4月1日以後に行われる資本的支出については、定額法を適用します。

 ただし、2016年4月1日以後に行われる資本的支出が、旧定率法又は旧定額法が適用される2007年3月31日以前に取得した建物附属設備又は構築物に対する場合には、その建物附属設備又は構築物の取得価額に資本的支出の金額を加算して減価償却を行うことができます。

2007年4月1日以後に取得した建物附属設備又は構築物に対する資本的支出は、原則的取扱いとなり、定額法のみ適用されます。
 なお、2012年4月1日以後に取得した既存の減価償却資産に対して資本的支出を行った場合の特例や2007年4月1日以後に同一の事業年度内に複数の資本的支出を行った場合の特例については、いずれも既存の減価償却資産と資本的支出の両方に定率法を採用が要件となります。

 したがいまして、定額法しか適用できない2016年4月1日以後の建物附属設備及び構築物に対する資本的支出については、これらの特例は適用できません。
 基本的に建物附属設備及び構築物に対する資本的支出は、定額法のみ適用でき、2007年3月31日以前に取得した建物附属設備及び構築物に対する資本的支出の場合には、既存の建物附属設備及び構築物の取得価額に加算して、旧定率法又は旧定額法による減価償却を行うことができますので、該当されます方は、ご確認ください。

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2017年2月 1日 水曜日

平成28年分確定申告の準備は整いましたか!

 平成28年分所得税の確定申告書の提出及び納付期限は、平成29年2月16日から3月15日までです。

◆確定申告が必要な主な人
 ①個人で事業を営んでいる人や不動産の賃貸収入がある人、②給与しかない人でも収入金額が2,000万円を超える人や給与や退職所得以外の所得金額が20万円超える人、③土地建物及び株式(上場株式等で一定の選択をした人は除く)並びにゴルフ会員権や金地金を譲渡した人、④同族会社の役員で、その会社から給与以外に貸付金の利子や事務所等の賃貸収入を得ている人、⑤公的年金等の収入金額が400万円を超える人、などです。

 また、⑥平成28年中に住宅を取得しローン控除の適用を受ける人、⑦医療費や寄附金控除の適用を受ける人、災害、盗難、横領により生じた一定の資産の損失について雑損控除等の適用を受ける人も確定申告が必要です。

◆昨年と比べて変わった主な点
 ①平成28年分以降の確定申告書等の提出の際には、「マイナンバーの記載」+「本人確認書類の提示又は写しの添付」が必要です。②三世代同居リフォームに減税制度が創設されました。③相続空き家に係る譲渡所得の特例が創設されました。④通勤手当の非課税枠15万円までの引上 ⑤給与所得控除の上限額が、230万円に引き下げ ⑥有価証券の譲渡・配当所得の区分が変わりました。⑦減価償却・特別償却・投資税額控除に改正があります。⑧添付書類のイメージデータによる提出 ⑨居住用財産譲渡・住宅取得控除等で住民票の提出が不要 ⑩非居住者の扶養控除等の添付書類が義務付けられました。
*その他クレジットカードでの納税が可能になりました。

◆準備すべき主な必要書類(所得控除関係)
 ①生命保険料控除証明書、②国民年金・年金基金の支払証明書、③地震保険料控除証明書、④医療費・医薬品の領収書等(平成28年中に支払ったものに限る)、⑤寄附金の領収書及び証明書等、⑥雑損控除に関しては、損失額の明細書、罹災証明書、盗難証明書、災害関連支出の領収書、保険金で補てんされた金額がわかるもの、⑦住宅ローン控除(初年度適用時)に関しては、ローンの年末残高証明書、売買契約書・請負契約書、登記簿謄本など、です。

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2017年1月13日 金曜日

これで完璧 医療費控除 (平成28年分)

1、医療費控除の概要
医療費控除とは、1月1日から12月31日までの間に支払った医療費が10万円、または「総所得の5%(総所得金額200万円未満の人)」を超える場合、最高200万円まで税金の還付、軽減が受けられる所得控除のことで、この医療費控除は年末調整では控除できませんので、還付を受けるためには「確定申告」をしなければなりません。

また、仮に確定申告までに支払った医療費が確定していなかった時は、見積もりで計算し、その後、医療費が確定した段階で修正することも可能となっていますし、もしも確定申告を忘れていた場合でも、さかのぼって「過去5年以内」であれば還付が受けられます。

2、医療費控除の計算方法-
A = その年に支払った医療費総額‐医療費を補填する保険金など
B = 10万円、または総所得の5%(総所得金額が200万円未満の場合)
A-B =「医療費控除額(最高200万円)」

具体的には・・・
「支払った医療費が30万円」-「保険金で補填された金額5万円」=「25万円(A)」
「25万円(A)」-「10万円(B)」=「15万円(医療費控除額)」 となります。

3、医療費控除の対象者
医療費控除の対象となるのは、「本人又は本人と生計を一にしている親族」となっていますので、子供や配偶者だけでなく、その他の親族も対象となります(逆に生計を共にしていない子供や父母は対象外となります)。

また必ずしもご主人が確定申告しなくても、パートで働いているお母さんが確定申告することも可能となっており、確定申告する人の収入によって還付、控除される金額が異なりますので、どちらが申告したほうが得か考える必要もあります。

医療費控除は、実際に支払った医療費が対象になりますので、もしも未払いの医療費がある場合は、その医療費は対象とはならず、支払った年の医療費控除の対象となります。

4、医療費控除の対象となる治療
・病院(医師)へ支払った診療代、入院費
・治療のために購入した医薬品代(一般の薬局で購入したものも含む)
・治療のためのあんま、マッサージ、はり、きゅう、柔道整復師への診療代
・助産婦による分娩の介助料
・不妊症、禁煙、アルコール依存症等の治療費、レーシック手術
・保健師、看護師などに依頼した代金
・通常必要な通院費用・交通費(電車賃等は領収書がなくとも対象)
・入院の部屋代、食事代、医療用器具の購入代や賃借料(必要な場合に限る)
・義手、義足、松葉づえ、義歯などの購入代
・指定介護老人福祉施設に入所する人の介護費と食費の自己負担額の1/2相当額及び居宅サービスの自己負担額で一定のもの
・おむつ代(医師が必要と認めた場合)
・海外旅行先で支払った医療費

5、医療費控除の対象とならない治療
・人間ドッグ・健康診断・美容整形・診断書の作成料
・健康増進が目的の治療・疾病予防のための治療(インフルエンザワクチン等の接種費用)
・医師の指示によらない差額ベッド代・病室で見る有料テレビの代金
・通院のための自家用車のガソリン代、駐車場代
・めがねの購入費
・医師や看護士への心づけ
* 健康診断や人間ドッグを受けて、病気などが見つからなかった場合は、それらの費用は医療費控除の対象とはなりませんが、もしも病気などが見つかった場合、その治療に要する費用はもちろん「健康診断や人間ドッグ」の費用も医療費控除の対象となります。
※補聴器は医師等の治療を受け、その診断の結果、必要と認められる場合のみ、医療費控除の対象となります。

「医療費控除に必要な書類」
・源泉徴収票
・診療費、薬代、入院費、通院費用、医療用器具の購入、賃借代などの領収書

ただし領収書を紛失したり、もらえなかった場合でも「治療場所・治療年月日・病気内容・支払った医療費」などを書いた明細書を添付すると医療費控除が認められる場合もありますのでご相談ください。

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2016年7月 6日 水曜日

2016年度税制改正:「スイッチOTC薬控除」を創設!

1、「スイッチOTC薬控除」の創設

 2016年度税制改正において、軽い症状であれば病院に行かず市販薬で治療するセルフメディケーション(自主服薬)推進のための施策として、「スイッチOTC薬控除」(医療費控除の控除額計算上の特例措置)が創設されました。
 

 「スイッチOTC薬」とは、これまで医師の処方箋が必要だった医療用医薬品を、街の薬局で処方箋なしで買えるようにしたものをいい、OTCは「Over The Counter」の略で、薬局のカウンターで買える薬(市販薬)のことを指します。


 自分や自分と生計を一にする配偶者その他の親族のために「スイッチOTC薬」を購入した場合、年間1万2,000円を超える部分の金額を、8万8,000円を限度としてその年分の総所得金額等から控除できます。

 適用は2017年1月1日から2021年12月31日までの5年間で、現行の医療費控除との選択適用となります。

 

 「スイッチOTC薬」は、使用実績があり、安全性の高い成分を配合している市販薬を指し、解熱鎮痛剤の「イブプロフェン」や「ロキソニン」、胃腸薬の「H2ブロッカー」、筋肉痛・関節痛薬の「インドメタシン」などがあります。ただし、薬局で販売されている薬に「スイッチOTC薬」と表記されていませんので、購入ごとに対象市販薬となるかどうかの確認が必要になります。


2、厚生労働省が医薬品名リストを公表  

 厚生労働省は6月17日、平成28年度税制改正で創設されたセルフメディケーション税制(スイッチOTC薬控除)の対象となる医薬品の具体的な販売商品名リストを公表しました。同日現在の対象商品は1492品目で、今後も増減があることから、2ヵ月おきに更新する予定だそうです。
 

 公表されたリストには、販売商品名の他、製造販売業者名、成分名が記載されています。控除対象となった医薬品の成分で最も多かったのが消炎鎮痛剤としてシップ薬などに使われるインドメタシンで、「バンテリンコーワパップS」(興和)や「サロンパスEX」(久光製薬)など208品目ありました。これに次ぐ成分が、プレドニゾロン吉草酸エステルで、184品目に使われ、以下、フェルビナクが154品目に、イブプロフェンが148品目に使われています。


 この税制の適用を受けるためには、控除対象医薬品であることがわかる領収書が必要ですが、控除対象医薬品名が公表されたことにより、レシート等に印字された医薬品名が証明となります。

 今後の動向に注目です。

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